感情VS理性の平行線

 芸能人の不倫、それ自体はどうでもいい話なのですが、それに対する個々の反応というのは興味深いものだなあと思います。簡単に言うと、パートナー以外に気持ちが向かってしまうことそれ自体は仕方がないという人と、パートナーを裏切るなんてそもそもけしからんという人と。

結婚あるいは恋愛が、感情の延長線上にあると捉える人と、相手との信頼関係構築プロセスそのものであると捉える人に分かれるのと同じで、後者の人にとっては、決めた相手を裏切るということ自体がルール違反でしかなく、他と恋愛したいなら一旦契約解除すれば良いのでは?という話になります。前者だと、感情なんてどこまでいっても主観的でゆらぎ続けるものですから、結果擁護側に回ることになるのでしょう。

これ、突き詰めたところでおそらく永遠に平行線なんですよね。道徳観には正解がないから……ではなくて、人は自分の主観から抜けられないから、です。特に肉体的な欲望が絡む主観からは抜けるのは至難の業。恋愛感情に重きを置くタイプの人にとっては、信頼関係構築プロセスなんて無味乾燥なものに支配される人生には、おそらく耐えられないのじゃないかしら。

他人の不倫を話題にしながら、多くの人がうっかり自らの恋愛観パートナー観人間関係観(加えて身体的主観までも)をつまびらかにしてしまっているタイムラインを眺める今日このごろ。

私自身は恋愛感情のやりとりよりも、信頼関係構築という日々の積み重ねに喜びを感じるタイプなので、要は結婚に向いてたんだなあと思います。信頼関係の上に生まれる感情は何にも代えがたい喜びですが、恋愛感情ありきの関係は、長くは続けられないなあと思う。
考えてみれば、私は誰かと恋バナに花を咲かせた経験すらほとんどありません。私みたいなタイプに恋愛相談しても、つまらないでしょうしね。


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